医療レーザー脱毛の仕組みって?これであなたも脱毛博士【簡単解説】

「レーザー脱毛は肌を傷つけるのでは…」と心配されている方に、医療レーザー脱毛の仕組みについて分かりやすく解説します。家庭用の脱毛機と違い、医療脱毛の効果はなぜ継続するのでしょうか。今注目のSHR脱毛機についても併せて解説します。

脱毛用のレーザー(ショット式)はメラニン色素にのみ反応する

一般的に医療脱毛で使用されているショット式のレーザーは、毛の黒い色素にのみ反応する性質を持っています。従って、毛の周囲の肌にはダメージを与えません。毛の黒い色素は、レーザーを吸収されることで熱を持ちます。その熱が、毛母細胞や毛乳頭を破壊します。

レーザーの熱により毛根が破壊されると、2~3週間ほどで毛は自然に抜け落ちていきます。毛根がしっかり破壊されれば、その後同じ場所に毛が生えてくることはありません。

レーザーの光が直接肌にダメージ与えることが無いとはいえ、熱によってやけどや乾燥肌、肌の赤みや痒み、肌荒れ等の症状が出ることがあります。そのため、施術前後は保湿など肌のケアをしっかり行い、肌の弱い方は事前のカウンセリングで相談しましょう。

・毛抜きや家庭脱毛機の場合

毛抜きやワックス、家庭用脱毛機などを用いて毛を引き抜けば、一見毛乳頭も取れてしまうように見えます。しかし、実際は毛乳頭が抜けてしまうことはありません。従って、しばらくすればまた同じ場所に毛が生えます。また、無理やり引きぬくため肌へのダメージもあり、埋没毛や炎症の原因となることがあります

サロンのレーザー脱毛と医療レーザー脱毛の違い

サロンの光脱毛と医療レーザー脱毛の違いは、サロンの脱毛は医療行為ではないため、光出力を一定以下に抑える必要があることです。そのため、1回で毛根を破壊するような強力な光をあてることはできません。サロンの場合、12回~18回ほど通って施術を受けることになります。また、数年経つと少しずつ、またムダ毛が生えてきてしまいます。

これに対し、医療機関のレーザー脱毛は、1回でも十分な出力により毛根を破壊します。そのため、個人差はありますが通う回数も5~6回ほどで済み、ムダ毛の脱毛効果も長期間継続します。

もっとも、医療用のレーザー脱毛を受ければ、100%もうムダ毛が生えてこない、と言うわけではありません。自己処理のほとんど必要ない状態が長期間にわたって継続することを日本では一般的に「永久脱毛」と呼んでいます。脱毛の効果や継続期間には個人差があります。

サロンの脱毛は、「価格が割安」「光の出力が低いので痛みも少ない」と言ったメリットもあります。サロンによっては通い放題プランを設けている場合がありますので、そうしたサロンに定期的に通うことで、ムダ毛のほとんどない状態を持続できます。

今注目の蓄熱式SHR脱毛って?仕組みを解説

従来型のレーザー脱毛が、主に毛母細胞や毛乳頭にアプローチするのに対し、蓄熱式SHR脱毛は熱をじわじわ加えることで、「バルジ領域」にアプローチします。バルジ領域は毛母細胞に栄養を与えている組織で、この部分が破壊されることにより間接的に毛母細胞の動きを止めます。

従来のショット式脱毛機も、毛母細胞や毛乳頭の他にバルジ領域にもダメージを与えていました。しかし、SHR脱毛の場合、バルジ領域にのみアプローチするため、より周囲の肌にダメージを与えにくく、また痛みも弱いとされています。

SHR脱毛機は色素の薄い毛や産毛にも効果があり、また、日焼け肌や色素沈着のある肌にも照射できます。しかし、SHR脱毛は2000年前後になって発表された新理論に基づいているため、20年、30年先のエビデンスが無く、多くのクリニックでは従来式のレーザー脱毛とSHR脱毛機を組み合わせて効果的な脱毛を実現しています。